2010年06月03日

「まさか帰って来はるとは」 出征した兄の遺骨、68年ぶりに日本へ(産経新聞)

【眠れぬ墓標】(1)対面

 その日は朝から雨が降り、窓外の桜がぬれそぼっていた。「帰郷を喜ぶ兄や両親の涙のようだ」。井上信正(85)=京都市東山区=は深い思いをかみしめていた。

 今年3月29日。井上は京都府長岡京市の長男宅で、68年ぶりに戻ってきた兄、實(みのる)の遺骨と対面した。兄は昭和17年1月に入隊し、はるかニューギニアの地で9カ月後に21歳の若さで亡くなった。

 「まさか帰って来はるとは思わんかった」。古いアルバムを前に、井上はつぶやく。入隊前の写真には、三ぞろえの背広を着た父と兄、母と2人の姉、井上の家族6人が写っていた。丸眼鏡をかけた兄は、誇らしげな表情を浮かべている。

 弁論大会にも積極的に参加するような活発な性格。出征前は、大阪市天王寺区で父が手広く経営していた洋装店を手伝っていた。

 兄の戦死後、一家は空襲で焼け出され、京都へ疎開。そのまま京都に根を張り、戦後を生きてきた。父は昭和37年、母は49年にこの世を去った。井上は「覚悟していたとはいえ、兄が死に、店もなくし、仕事に没頭していた父の人生は、その後大きく変わった」と振り返る。

 兄の記憶すら遠くなりかけていた昨年4月、自宅に突然、厚生労働省から連絡が入った。

 「パプアニューギニアで實さんの名前が刻まれたたばこケースが見つかりました」。聞けば、豪州人の旅行ガイドが川沿いの山道に4人の遺骨が埋葬されているのを見つけ、1つにケースが一緒に埋めてあったという。当時の首都攻略戦で日本軍が通った道だった。

 17年3月に始まった東部ニューギニア戦は、終戦まで壮絶な飢餓に苦しめられ、12万人もの命が奪われた。戦渦が広がるにつれ多くの遺体が密林に放置されたが、兄の死は初期だったため、仲間が埋葬してくれたらしい。

 井上は厚労省の呼びかけでDNA鑑定に応じ、遺骨が兄であることがわかった。身元確認にDNA鑑定を用いる手法は平成15年度から始まったまだ新しい取り組みで、これまで身元が判明した760人分の大半は、保存状態が良好なシベリア抑留者の遺骨。戦地で収集された遺骨で判明したのは、兄が2例目だった。

 「無理やとあきらめていた…」。京都府綾部市の山本正(79)の兄、俊一の遺骨も昨年7月、DNA鑑定の末に戻ってきた。

 18歳違いの兄は、21歳で入隊し、そのまま満州(現・中国東北部)に渡ったきりになった。昭和23年ごろ、シベリアの収容所で死んだという知らせが来たが、戻ってきた骨つぼには、名前が書かれた板きれが入っていただけだった。

 「兄弟いうても親子ほど年も違うでな」。山本には、16年に一時帰国した際、軍刀を手入れする姿がかすかに記憶にあるくらいだ。義姉と2人の子供は終戦直後、満州からの引き揚げ途中に死亡したが、ほかの引き揚げ者によって奇跡的に遺髪と爪が戻った。

 兄の遺骨は、政府の収集団がシベリアから持ち帰った抑留者の遺骨の中から見つかった。戻ってきた日は近所の人も出迎えてくれ、山本はその日のうちに法要を済ませ、墓に納めた。

 「兄貴も義姉(ねえ)さんも、お互いの消息すら分からないまま死んでしまった。60年以上も待ったんやけんね、一刻も早く一緒に入れてやりたかった。遺髪と爪とはいえ義姉さんらも帰ってきたし、兄貴たちは幸せやった」

 あの戦争から65年。その間、残された肉親も、日本自体も、さまざまな変化を経験した。

 井上は語る。「突然兄の遺骨が戻ってきたことに、うれしさの半面、信じられないという思いも強い。あまりにも歳月が長すぎた」(敬称略)

 国のために戦地に赴き、いまだ帰れぬ遺骨がある。時代に翻弄(ほんろう)された命のために、国は、われわれは何をすべきか。今一度見つめ直す。

【関連記事】
「戦史検定」立ち上げ、収益で慰霊碑再整備 若者パワーで風化防げ
国民一人一人が出来ることから始めよう 第2回遺骨収集シンポジウム 
大阪で遺骨収集シンポジウム開催 野口健さんらが意見交換
「ビアク島」米軍上陸前の資料発見
もはや時間はない 「遺骨収集」シンポジウム

アユやモクズガニ 目黒川で「発見隊」(産経新聞)
老齢加算廃止、二審も合憲=生活保護受給者の控訴棄却―東京高裁(時事通信)
インフラ輸出促進へ戦略委=国際協力銀など強化検討―政府(時事通信)
[新製品]米Intel、6コアCPU「Core i7-980X Extreme Edition」を発売開始
口蹄疫 消毒マット、触れ合い中止…動物園「広まれば閉園も」(産経新聞)
posted by kopeexx9li at 17:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月21日

仕分けは経営介入か? 尾立氏「社内対立に入っちゃった」と困惑(産経新聞)

 支持率低迷にあえぐ鳩山政権の“切り札”と言える政府の事業仕分けで、18日、思わぬ騒動が持ち上がった。仕分け作業の中枢メンバーである尾立源幸(もとゆき)参院議員(民主党)が4月末、西日本高速道路(大阪市)を訪れて現地調査し、批判したことが「圧力ではないか」と問題視された。尾立氏も会社側も「圧力」を否定するが、「仕分け」という錦の御旗があれば、何でもできるのかという「権限」の問題が以前から指摘されてきた。鳩山由紀夫首相が支持率回復へのいちるの望みを託す仕分け劇場にも、暗雲が漂っている。

 「(会社内の対立の)構造にボクは入っちゃったわけです」

 尾立氏は18日、産経新聞の取材に対し困惑の表情を見せた。

 尾立氏や西日本高速道路の説明によると、発端となったのは、同社の子会社のテナント選定で不正があるなどとする月刊誌の報道。同社は4月下旬、記事の真偽を確認するため外部有識者による調査委員会を設置した。

 尾立氏は4月30日、事業仕分けのヒアリングとして同社を訪れた。その際、同社が調査委を設置したことについて、「拙速ではないか」などと批判。これは、会社経営への“介入”や仕分け人の権威をかさに着た“圧力”だと受け取られかねない微妙な行為だった。

 尾立氏は「調査の対象は聖域なくやる。洗い出しは任されている」と視察の正当性を強調。「『調査委員会をひっくり返せ』とか『辞めろ』とは言っていない。高速道路という国民の財産を監視する上でおかしくない」と反論する。

 ただ、枝野氏は5月18日の記者会見で、「誤解を招かない対応をお願いしているし、今後も現場調査では十分留意するよう徹底したい」と話し、慎重な対応を求めた。

 今回の騒動で見えてきたのは、法的権限がはっきりしない仕分け人が、国家予算そのものや国家予算に基づく事業に大ナタをふるうことの危うさだ。

 平成22年度予算を対象とした昨年秋の事業仕分け第1弾では、スーパーコンピューター開発事業など科学技術予算にも躊躇(ちゅうちょ)なく「縮減」判定を下したが、ノーベル賞受賞者の猛反発を受けた。結局、実際の予算編成では予算の「復活」を認めざるを得ず、仕分けの限界を示す結果となった。

 20日から始まる仕分けの対象となる70の法人は、政府の一定の関与があるとはいえ民間団体だ。このため、刷新会議内でも「民間を相手に政府がどこまで口出しできるのか」(関係者)という消極論が当初から存在した。

 にもかかわらず、政府が仕分け作業に入るのは、夏の参院選を見据え、「少しでも世論の評価を得たい」(政府関係者)という打算がある。特に米軍普天間飛行場移設問題や「政治とカネ」問題で窮地が続く政権にとって、唯一の光明だ。

 事業仕分けへの国民の支持は高いが、仕分けが内包する問題点を検証する必要がありそうだ。

【関連記事】
事業仕分け第2弾後半戦 対象事業を正式決定
公益法人仕分け、対象は73法人86事業 18日決定
国の文化財「仕分け」する難しさ
事業仕分け第2弾 後半戦は迷走の予感
「民から官へ」の逆行許すな 仕分け、内容伴わず
中国が優等生路線に?

女性暴行で専門学校生逮捕=30件以上関与と供述―埼玉県警(時事通信)
「ピンクパンサー」一味逮捕―伊=07年の銀座ティアラ強奪事件(時事通信)
貸金業法違反の5社に行政処分 東京都(産経新聞)
<普天間移設>政府原案「辺野古周辺」明記(毎日新聞)
【新・関西笑談】Salad City KOBE(5)(産経新聞)
posted by kopeexx9li at 21:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月28日

混合診療の原則解禁に「断固反対」−保団連(医療介護CBニュース)

 全国保険医団体連合会(保団連)は4月22日、「混合診療」の原則解禁への反対を訴える要請書を長妻昭厚生労働相や枝野幸男行政刷新担当相らに提出した。要請書では、混合診療の原則解禁には「断固反対」とし、保険診療の拡充などを要望している。

 要請書では、混合診療の原則解禁によって保険外診療が際限なく拡大・固定化し、患者負担が増大すると指摘。保険外診療の費用を負担できる人だけが最新の医療を受けることができるとして、経済的理由による医療格差が拡大するとの懸念を示している。
 また、新たな医療技術などが公的保険の対象とされず、保険外診療として固定化されれば、公的保険の給付範囲の縮小につながると問題視。普遍性のある医療は公的保険の対象とし、すべての患者、国民が受けられるようにすべきと強調している。
 さらに、解禁の手法を「届け出方式」にするとの意見が報じられていると指摘。これに対して、安全性や有効性が確立していない保険外診療によって被害が起きた場合、責任の所在や被害者補償をどうするのかといった根本問題をあいまいにしたまま拙速な議論を行うべきでないと主張している。

 保団連は日本医師会なども反対の姿勢を示しているとして、「いま急がれているのは、混合診療の原則解禁ではなく、保険診療の抜本的拡充への転換」と指摘。
 その上で、▽安全性や有効性が確認された普遍性のある医療を速やかに公的保険の対象とする▽先進医療を含めた研究的な医療は国費の科学研究費で給付する▽画期的な新薬や治療材料が承認されるまでの期間を大幅に短縮できるよう承認機関の拡充を行う―ことなどを求めている。


【関連記事】
9項目の「検討の視点」を了承―規制・制度改革分科会WG
混合診療解禁などで意見交換−民主党国民生活研究会総会
原中新体制「混合診療」「医療ツーリズム」などに懸念―日医会見
混合診療全面解禁「慎重な議論が必要」−長妻厚労相
保険外併用療養など「早急な結論は危険」―枝野行政刷新相

デゴイチ“整形”前の顔は見納め、撮り鉄殺到(読売新聞)
北区民のスポーツ拠点オープン(産経新聞)
渋谷に新名所、24年春開業 高さ182メートル「ヒカリエ」(産経新聞)
国際協力機構の運営費縮減…23日事業仕分け(読売新聞)
仕分け第2弾、住宅資金貸付など8事業「廃止」(読売新聞)
posted by kopeexx9li at 09:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。